スキル欄は、作品を見るための手掛かりにする
作品の画像を見ただけでは、本人がデザインしたのか、文章を考えたのか、実装したのかまでは分かりません。スキル欄では現在できる作業を短く示し、作品の担当説明へ案内します。自分の得意分野と作品を行き来できる構成にしましょう。
たとえば『Figmaが使えます』には、画面を描く、部品を整理する、画面の遷移を試作するなど、異なる作業が含まれます。『案内ページの画面デザインと、ボタンを押した後の遷移の試作を担当』と書けば、道具を使った場面まで伝えられます。
自己紹介は現在の活動や人物像、スキル欄はできる作業、作品説明は実際の担当や判断を伝える場所です。同じ長文を繰り返さず、詳しい経歴は自己紹介の書き方を参考に別の欄へまとめます。
載せるスキルは、見せたい作品から選ぶ
一度触れた道具をすべて書く前に、今回のポートフォリオで見せたい作品を選びます。その作品で自分が行った作業を書き出し、応募する職種や受けたい依頼とのつながりを確認してください。使った道具を思い出すより、制作の順番をたどるほうが担当を整理しやすくなります。
同じ作業を複数の作品で行っているなら、スキル欄には共通する内容を短くまとめ、代表例へ案内します。一つの作品だけで経験したことは、その範囲が分かる表現にします。載せる数をそろえるために、説明できない技術を足す必要はありません。
- 代表作品を開き、自分が行った工程を制作順に書き出す。
- 今回伝えたい仕事に関係する作業を選ぶ。
- 一人で行った部分と、助言や支援を受けた部分を確認する。
- 作業の内容を確かめられる画像・説明・公開URLを探す。
四つの項目で、短いスキル紹介を作る
下書きでは「スキル名・できる作業・経験と担当範囲・作品への案内」を分けて書きます。公開時は、スキル名を見出しにし、その下に説明と作品へのリンクを置けば十分です。すべての欄を長文にせず、判断に必要な条件を残して短く整えましょう。
『幅広く対応』『一通りできます』は、実際の作業へ置き換えます。未経験の工程が読む人の判断に関わる場合は、『画面デザインまで。実装は担当外』のように補足します。できないことを網羅するための欄ではありません。
スキル欄の記入用テンプレート
スキル・制作領域:[道具や技術の名前/作業の分野] できる作業:[その道具を使って何を行えるか] 経験と担当範囲:[実務・自主制作・授業課題など/自分が行った工程] 確認できる作品:[作品名とURL、または資料内の掲載ページ]
自分の経験に置き換えた原稿は、作品リンクと一緒にプロフィールの下書きに使えます。まとめて公開したい方は、無料でプロフィールを作成できます。入力した文章はプレビューで確認し、公開する内容を自分で決めてください。
Web制作・開発・イラストの記入例
以下は書き方を示す架空の記入例です。実在する利用者の経歴や受注実績ではありません。道具・制作区分・担当・作品名を、自分の事実へ置き換えて使ってください。
Webデザインでは見た目の制作と実装、開発では画面側とサーバー側など、工程の違いが分かるように書きます。完成したものを示すときも、作品全体の機能をすべて自分のスキルとして挙げないようにします。
イラストなら『デジタルイラスト制作。自主制作で人物の線画・着彩を担当。背景は簡単な単色表現。作品「読書する人」に制作例を掲載』のように、題材と担当工程を示せます。画風だけでなく、描ける範囲を作品と照らして確認できる文章にします。
Webデザインの記入例(架空の自主制作)
Figma/Webページの画面デザイン 架空の教室サイトの自主制作で、案内内容の整理とPC・スマートフォン向けの画面デザインを行いました。実装は担当していません。 作品「教室の案内サイト」に、画面と情報を配置した理由を掲載しています。 作品への案内:[自分の作品URLへ置き換える]
Web開発の記入例(架空の授業課題)
HTML・CSS・JavaScript/画面の実装 授業の共同制作で、支給されたデザインを基に、活動紹介ページの表示とメニューの開閉を実装しました。サーバー側の処理は担当していません。 作品「活動紹介ページ」に、担当箇所と実装内容を掲載しています。 作品への案内:[自分の作品URLへ置き換える]
星やグラフを使うなら、評価の意味を添える
星や棒グラフは一覧を見渡す助けになりますが、『星四つ』だけでは、何ができる水準なのか伝わりません。使う場合は、自分が何を基準に評価したかを示し、できる作業の文章も添えます。評価方法を説明しきれないなら、文章だけで紹介する方法もあります。
経験年数も補足情報です。長く使ってきた道具でも、日常的に使う機能と一度だけ試した機能では経験が違います。年数だけから対応範囲を広く見せず、現在説明できる作業を先に書きましょう。
横にスクロールして表の続きを確認できます
| それだけでは分かりにくい表現 | 補うとよい情報 |
|---|---|
| 画像編集:星四つ | 切り抜き、明るさの調整など、実際に行える作業 |
| JavaScript:中級 | 担当した機能と、自分で実装した範囲 |
| 動画編集:経験あり | カット、字幕、音量調整などの担当工程と制作例 |
学習中・共同制作・過去の経験を正確に分ける
実務経験がなくても、自主制作や授業課題で行った作業は説明できます。『実務経験なし』だけで終えず、どの課題で何を行ったかを添えます。教材の完成例を再現した場合は、自分で変更した箇所と教材どおりの箇所を分けておくと、説明を求められたときにも答えやすくなります。
共同制作では、チーム全体の成果と本人の担当を別にします。他の人が制作した画面や機能を、作品に含まれているという理由だけで自分の対応範囲に入れないようにしてください。助言を受けて完成した部分も、独力で対応できる工程と分けて説明します。
以前使った技術を載せる場合は、使用した時期や場面を補足し、現在も対応できるかを見直します。学習予定の道具は、経験済みのスキルと同列にせず、必要なら『これから学びたいこと』として別の文章にまとめます。
スキル欄から、担当が分かる作品へ案内する
スキルのすぐ近くには、『作品を見る』だけでなく、『教室サイトの画面デザインを見る』のように、確認できる内容が分かるリンクを置きます。作品が多い場合も、まず説明に合う代表例を案内します。PDFなら作品名と掲載ページをそろえ、読み手が探し直さずに進めるようにしましょう。
リンク先には完成画像だけでなく、自分の担当を短く記します。詳しい整理は作品説明の書き方、ページ全体での配置はポートフォリオの構成テンプレートを参考にできます。
ここで作るのは、公開作品集に置く短い紹介です。応募先から業務ごとの期間や使用技術を求められた場合は、スキルシートの書き方を使い、指定の資料へ詳しくまとめます。公開ページには、非公開の案件情報まで詰め込まないようにしましょう。
公開前は、説明と作品を一組ずつ確かめる
一つのスキルを読んだら、案内先の作品も開きます。スキル欄では『デザインと実装』、作品欄では『実装のみ』となっていれば、どちらかを実際の担当に合わせて直します。第三者に見てもらえる場合は、何を任せられる人だと読めたかを尋ねると、広く伝わりすぎた表現を見つけられます。
- 道具の名前だけでなく、できる作業が書かれている。
- 実務・自主制作・授業課題の区別が分かる。
- 本人と他のメンバーの担当を混同していない。
- 説明に対応する作品へ進めて、リンク先を閲覧できる。
- 公開してよい文章・画像・URLだけを掲載している。
- スマートフォンでも説明を読めて、リンクを押せる。
新しい作品を追加したときは、スキル欄の内容と案内先も一緒に見直します。ページ全体の確認にはポートフォリオの見直しチェックリストを使えます。まず一つのスキルと一つの作品が、矛盾なくつながる状態に仕上げましょう。
ポートフォリオのスキル欄でよくある質問
スキルはいくつ載せればよいですか?
一律の数はありません。今回伝えたい仕事に関係し、自分が行える作業を説明できるものから選びます。同じ内容を重ねるより、代表作品とのつながりを確かめてください。
資格や検定がないと、スキルを書けませんか?
資格の有無と、実際に行った作業は分けて説明できます。自主制作などの担当を示し、資格を持っているように受け取られる表記は避けます。応募先に資格の指定がある場合は、その条件を別に確認してください。
スキル専用のページは必要ですか?
独立したページにする必要はありません。短い内容なら自己紹介の近くや作品集の末尾に置けます。作品の担当説明へ無理なく進めることを優先し、応募先の指定があれば従ってください。