書き始める前に、募集内容と
送ってよい窓口を確かめる
制作パートナーの募集を見つけ、メールを開く。自分の経歴をすべて貼り付けたものの、肝心の「なぜこの会社へ連絡するのか」が書けていない。そんな下書きなら、文章を磨く前に募集ページへ戻りましょう。相手が求める仕事と、自分が担当できる工程を一つずつ対応させます。
応募先がフォームや件名、必要資料を指定している場合は、その案内を優先します。問い合わせ先が載っていることだけで、営業提案を受け付けているとは判断しません。本記事の例文は、業務委託の募集や、協業提案を受け付ける窓口への連絡を想定しています。営業連絡を断っている窓口には送らないでください。
たとえば募集要項に「応募職種と実績URLを記入」とあれば、自己紹介だけで送らず、指定された情報をそろえます。複数の職種を募集している場合は、自分が応募する職種を明記してください。下書きを保存してから時間がたっている場合は、送信前に募集状況も確認しましょう。
- 受付:現在も募集中か。応募・協業提案に使う窓口はどこか。
- 仕事:求める職種・工程・条件と、自分の経験に接点があるか。
- 提出物:実績URL、料金、稼働条件など、指定された情報は何か。
件名と本文は、
相手が確認する順に並べる
件名には用件、対象の仕事、氏名を置きます。「ご挨拶」だけより、「制作パートナー応募/Webデザイン/[氏名]」のほうが内容を判別できます。既存のやり取りがないのに「Re:」を付けたり、事実と違う緊急性を持たせたりする必要はありません。
本文は、名乗りと連絡理由の後に、担当できる作業、その根拠、次に確認したいことを続けます。経歴は募集との接点があるものを選びます。相手の事業を長く褒めるより、「募集されている取材記事の構成・執筆を担当できます」と、用件へ進めましょう。
横にスクロールして表の続きを確認できます
| 位置 | 伝える内容 | 具体化するときの問い |
|---|---|---|
| 件名・冒頭 | 応募職種、氏名、見た募集 | 誰から何についての連絡か |
| 提案 | 担当できる工程と成果物 | 今回の募集のどこを担当できるか |
| 根拠 | 近い仕事の経験と実績URL | 本人の担当をどこで確認できるか |
| 結び | 次に確認したいことを一つ | 何を返答すれば話が進むか |
営業メールの例文|
募集への応募と協業提案
次の二つは架空の構成例です。宛名や角括弧だけでなく、担当作業、経験、対応時期も本人の事実に変えてください。例文は相手の指定項目を満たす完成書類ではないため、送る前に募集要項と照合します。フォームの場合は、内容を該当する入力欄へ分けます。
業務委託のライター募集に応募する例
件名:業務委託ライター募集への応募/[氏名] [会社名・担当者名]様 はじめまして。個人で取材・執筆を行っている[氏名]と申します。 貴社の[掲載先・募集名]を拝見し、応募のご連絡をいたしました。 これまで店舗の紹介記事で、質問項目の整理、取材、構成、執筆を担当してきました。今回募集されている事業者への取材記事でも、上記の工程を担当できます。撮影を伴う場合は対応方法をご相談できればと存じます。 担当した記事と各工程は、次のページにまとめています。 プロフィール・取材実績:[公開URL] 着手可能時期は[年月・時期]です。募集要項に記載された選考手順に沿って、ご検討いただけますと幸いです。 どうぞよろしくお願いいたします。 [氏名・業務用の連絡先]
協業提案を受け付ける窓口へ送るWebデザインの例
件名:Webデザインの制作協力について/[氏名] [会社名・担当者名]様 はじめまして。Webデザイナーの[氏名]と申します。 貴社の[協業提案を受け付けているページ名]を拝見し、制作協力についてご連絡いたしました。 私は店舗・小規模事業者のサイトで、情報整理と画面デザインを担当しています。貴社が案内されている店舗サイト制作のうち、デザイン工程で協力できると考えています。実装については、担当者の方との連携を想定しています。 代表的な制作物と私の担当範囲を、以下に掲載しています。 プロフィール・Web制作実績:[公開URL] 現在は[対応可能な時期・稼働条件]でのご相談が可能です。検討に必要な追加情報がありましたら、お知らせいただけますと幸いです。 どうぞよろしくお願いいたします。 [氏名・業務用の連絡先]
実績URLには、今回見てほしい仕事と
担当を添える
「ポートフォリオをご覧ください」だけでは、作品が多いほど何を見ればよいか迷います。「店舗サイトの画面設計・デザインを担当した実績を掲載しています」と一文添え、メールと作品の接点を示します。リンク先でも、名前、職種、本人の担当をすぐ確認できる位置に置きます。
プロフィールに人物紹介と代表実績をまとめ、そこから詳しい作品ページへ進めると、営業メールのたびに全経歴を載せずに済みます。ただし、募集側が作品ごとのURLを求める場合は、直接そのページを案内します。リンクを必ず一本にすることより、求められた資料へ迷わず進めることを優先してください。
既存サイトを持っている人も、フリーランスのプロフィール活用で、人物紹介と実績の案内先を整理できます。原稿の項目は仕事と実績を伝えるプロフィールの作成ガイドを使ってそろえましょう。署名に同じ情報を重ねすぎる場合はフリーランスのメール署名の例文も参考になります。
- プロフィールの名前・肩書きがメールと一致している。
- 今回の募集に近い実績と、自分が担当した工程が分かる。
- 自主制作は自主制作と示し、顧客案件の実績と区別している。
- スマートフォンとログインしていない状態で、送るページを開ける。
送る前に直したいのは、
長い自己紹介と曖昧な約束
「何でも対応します」「必ず売上を伸ばします」と書くと、担当範囲や確認すべき条件が見えなくなります。「構成と原稿作成まで対応します」「撮影は条件を確認して相談します」のように、自分が引き受ける作業を示しましょう。価格を書く場合も、作業範囲や数量が未確定のまま、一式の確定額として約束しないようにします。
また、自己紹介を長くした結果、応募したい職種が最後に出てくるメールは、順番を直せます。過去の仕事を全部消す必要はありません。募集に関係する経験を本文へ残し、詳しい経歴はプロフィールへ移します。読み終えた相手が、担当できる仕事を一文で言えるかが見直しの目安です。
名刺交換や交流会で会った人へのお礼が目的なら、書き出しと用件は変わります。交流会のお礼メールの例文を使い、会話や約束した資料への対応から始めてください。初回営業の文面をそのまま送る必要はありません。
フリーランスの営業メールで
迷いやすいこと
実績が少なくても営業メールを送れますか?
まず募集の応募条件を確認します。条件に合う場合は、経験した工程や公開できる自主制作を示し、未経験の作業まで受注経験があるように書かないでください。条件を満たさない場合は、未経験者の応募も受け付ける募集などを探します。
ポートフォリオは添付とURLのどちらがよいですか?
応募先の指定に合わせます。指定がなければ、必要な資料を相手が開ける方法で案内し、URLなら公開状態、添付なら形式と容量を確認します。公開できない作品は、個別送信なら共有してよいと決めつけず、共有可能な範囲を確かめてください。
返信が来ない場合、何日後に催促すればよいですか?
全員に共通する間隔は決められません。まず募集ページの選考日程や、返信対象に関する案内を確認します。確認が必要な用件がある場合だけ、その内容を短く伝えましょう。返事がないことを理由に、別の窓口へ同じ営業文を繰り返し送らないようにします。
料金や稼働時間は最初から書くべきですか?
指定があれば記載し、自分の条件に合うかも確認します。指定がない場合は、提案の判断に必要な条件を短く添えます。詳細が決まっていない仕事の価格は、範囲を確認して見積もると伝え、未確認の納期や作業量を約束しないようにします。
一通を送る前に、
本文とプロフィールを続けて読む
最初の下書きに戻り、募集と関係のある担当経験を一つ残してみましょう。その経験を確認できるリンクを添え、次に相手へお願いしたいことを一つ書く。経歴をすべて並べたときより、連絡の理由を自分でも説明できる文章になります。
最後は件名からリンク先まで、受け取る相手の順で確認します。プロフィールの完成を待たなくても、指定された情報と公開できる作品がそろっていれば、それを使って応募を準備できます。継続して営業するための詳しい人物紹介は、後から整えていきましょう。
- 受付状況・送付先・応募条件・必要資料を確認した。
- 件名だけで用件が分かり、宛名と氏名に誤りがない。
- 例文の仮の経験、角括弧、URLを自分の内容へ置き換えた。
- 本文に提案と担当範囲があり、リンクだけに説明を任せていない。
- 作品の共有範囲、リンクの公開状態、受付・稼働条件を確認した。