「何をお願いできますか」に答えるポートフォリオを作る
知人から「Webの仕事をしているんですよね」と声をかけられたとします。制作物のURLを送った後に、デザインだけなのか、文章も頼めるのか、今も相談できるのかを説明し直す。こうしたやり取りを、プロフィールと実績の見せ方で補えます。
相手が知りたいのは、作品の見た目と、自分の依頼を相談できるかどうかです。ポートフォリオに現在の対応業務と連絡方法を添えると、作品を見た後の疑問を減らせます。
まずは今回増やしたい仕事を一つ決めましょう。「制作全般」より「小さな店舗の紹介ページのデザイン」のように具体的な場面を思い浮かべると、自己紹介と実績の選び方がそろいます。
無料で作成する前に、仕事の紹介を5つの項目に分ける
最初は、自己紹介・対応業務・実績・進め方・問い合わせ先をつないだ一ページ分の原稿を用意します。この記事では、とくに作品を見た人が自分の担当範囲と相談先まで分かることに集中します。経歴や自己紹介の組み立てから整理したい場合は、フリーランスのプロフィールの書き方を先に確認してください。
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| 項目 | 相手が知りたいこと | 書く内容 |
|---|---|---|
| 自己紹介 | どのような人か | 名前・活動名、現在の活動、仕事に関係する経験 |
| 対応できる仕事 | 何を相談できるか | 対象・制作物・担当できる工程 |
| 実績・作品 | どのように取り組む人か | 目的、担当、工夫、確認できる成果物 |
| 進め方 | 依頼前に何を用意するか | 相談時に知りたいこと、対応範囲の確認方法 |
| 問い合わせ先 | どこから相談するか | 確認できる窓口へのURLと、連絡時の案内 |
対応業務は、相手が依頼を想像できる言葉で書く
「デザインができます」「文章を書きます」だけでは、どのくらいの仕事を頼めるかが伝わりにくいことがあります。誰のための、どんな制作物を、どこまで担当するかを一文にすると具体的になります。
使っているツールは、その説明を補う情報として添えます。詳しいツール名を知らない人にも、完成するものと相談できる範囲が分かることを優先しましょう。
自分が実際に対応できる作業だけを残して書き換えてください。学習中のことと、仕事として引き受けられることも分けて記載します。
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| 分野 | 短すぎる説明 | 対応範囲を添えた例 |
|---|---|---|
| Web制作 | Webデザインができます | 小規模店舗の紹介ページについて、構成と画面デザインを担当します |
| ライティング | 記事を書きます | 生活分野の記事について、資料調査と本文の執筆を担当します |
| イラスト | イラストを制作します | Web記事に使う人物・生活用品のカットイラストを制作します |
この後に載せる作品が、その対応範囲を確かめる材料になります。料金・納期・相談の進め方を詳しく説明する場合は、フリーランスの仕事依頼ページに載せる項目で整理できます。この記事では、一つの作品から相談先まで読める原稿を先に作りましょう。
実績は、作品と自分の担当を一組で紹介する
作品を選ぶときは、数よりも、これから相談してほしい仕事とのつながりを考えます。紹介したい業務に近い作品を先に置き、何のために作り、自分がどこを担当したかを添えましょう。
チームで制作した仕事なら、作品全体の成果と自分の作業範囲を分けます。数字の成果を載せる場合も、確認できるものだけを使い、すべてを自分一人の効果として説明しないようにします。
顧客名や画像を公開できない仕事は、掲載できる範囲を確認してから紹介します。公開可能な実績が少ない場合は、自主制作であることを明記した作品を用意する方法もあります。実務案件と混同させない説明が大切です。
実績紹介のテンプレート
作品・案件名:[公開してよい名称] 区分:[実務/自主制作/学習課題] 目的・課題:[誰の、どんな課題に取り組んだか] 自分の担当:[担当した工程・範囲] 工夫したこと:[判断した点と理由] 確認できる結果:[納品物、実際に確認した内容] 作品URL:[公開可能なURL]
以下は、架空の花店を題材にした自主制作の記入例です。見せる作品と、今引き受けられる仕事がどうつながるかを示しています。
作品から仕事の相談までをつなぐ記入例
【現在対応している仕事】 小規模店舗の紹介ページについて、構成と画面デザインを担当します。 実装・撮影は対応範囲に含みません。 【作品】 架空の花店の店舗紹介ページ(自主制作) 【目的】 初めて利用する人が、取り扱う花の雰囲気と来店方法を確認できるページを考えました。 【担当】 ページ構成、紹介文、画面デザイン。 実装は行っていません。 【工夫】 花の写真だけで終わらず、用途の例、店舗情報、アクセスの順に読める構成にしました。 【確認できる制作物】 画面デザイン。 [自分が公開してよい作品URL] 【ご相談について】 店舗紹介ページの構成・画面デザインについては、下記の窓口からご相談ください。 ご希望の制作物、用途、希望時期をお知らせいただけると、対応範囲を確認できます。 [自分が確認する問い合わせ先URL]
この原稿では、作品を見る前に対応業務が分かり、作品を読んだ後には相談できる範囲が分かります。実際に掲載するときは、作品内容だけでなく「現在引き受けられる仕事」も自分の状況に置き換えてください。
チームの実務案件に置き換える場合も、作品全体と自分の担当を分けます。確認できない売上・アクセス・受注の効果を、作品の成果として付け加える必要はありません。
作品を見た後に、相談先と次の一歩が分かるようにする
先ほどの作品例なら、店舗ページのデザインを見た人が、そのまま構成や画面デザインについて相談できます。作品の説明の近くに、自分が継続して確認できる窓口を案内しましょう。問い合わせフォームなどを使う場合は、自分で用意した窓口のURLを掲載します。
問い合わせ先には、相談したい内容、希望する制作物、希望時期など、最初に知らせてほしいことを添えます。初回から必要以上の個人情報を求めず、まず相談を進めるための情報に絞ると書きやすくなります。
副業で対応する場合は、無理のない連絡可能時間や対応範囲を自分の状況に合わせて示してください。「いつでも即対応」のような約束を加えるより、実際の進め方が分かる案内を用意しましょう。
仕事の相談先に添える案内文
[対応する業務]についてのご相談は、下記の窓口からお願いします。 [問い合わせ先URL] お分かりになる範囲で、次の内容をお知らせください。 ・ご相談の内容と用途 ・希望する制作物や作業範囲 ・希望時期 内容を確認し、対応範囲や進め方をご相談します。
フリーランス向けの無料サービスは、作品と仕事の説明を載せられるかで選ぶ
作品原稿ができたら、見せたい内容に合うサービスを選びます。画像作品を一覧で見せたいなら作品投稿型、見た目を細かく作り込みたいならデザイン編集型が候補です。
自己紹介・対応業務・実績・外部の作品ページ・問い合わせ先をまとめて案内したいなら、プロフシグナルが候補になります。プロフィールの作成・画像設定・公開・更新は無料です。すでにある作品集も、リンクで紹介できます。
表示の仕方は、運営事務局の公開プロフィールで確認できます。自己紹介から実績・活動先のリンクへどう読めるか、用意した原稿と照らし合わせてみてください。用途を確認したい場合は、フリーランス向けの活用案内もご覧ください。
登録には、確認メールを受け取れるメールアドレス、パスワード、利用規約・プライバシーポリシーへの同意が必要です。メールを確認した後にプロフィール作成へ進みます。登録しただけでは公開されず、下書きから始められます。ログイン用のメールアドレスは公開されません。
公開前に、作品から相談先までの流れを確認する
原稿をページへ移したら、作品を初めて見る人として読み直します。「この作品の何を担当した人なのか」「自分の仕事も相談できるのか」「どこから連絡するのか」がつながるかを確かめましょう。
- 対応業務と、掲載した作品の内容がつながっている。
- 実務・自主制作・学習課題の区分と、自分の担当が分かる。
- 作品URLが開き、説明した制作物を確認できる。
- 相談窓口が開き、希望する制作物や時期など、何を伝えればよいか分かる。
- 顧客・共同制作者の情報を掲載してよいことを確認している。
公開後は、ログインしていない状態でもページとリンク先を開いてください。現在は受けていない仕事や古い連絡先が残っていないかも確認します。
公開したポートフォリオを、営業・紹介・SNSで使って育てる
ページができたら、仕事の相談を受けた場面で案内してみましょう。「対応できる業務と制作例をまとめています」と一文添えると、相手は何を確認すればよいかを理解しやすくなります。
営業メールでは、その相手に関係する実績を短く紹介し、詳細をポートフォリオで確認できるようにします。メール本文をすべてページ任せにせず、今回の連絡の目的はその場で伝えてください。
その後、同じ質問を何度も受けたら、説明を追加する手掛かりになります。担当範囲をよく聞かれるなら実績説明を、相談できる時期を聞かれるなら案内文を見直す。実際のやり取りから、使えるポートフォリオに育てていきましょう。
紹介時にURLを添える短い文面
現在対応している[業務]と、[関連する制作例]をこちらにまとめています。 [公開したポートフォリオURL] 作品ごとの担当範囲も記載していますので、ご相談の参考にしていただければ幸いです。
フリーランスのポートフォリオ作成でよくある質問
無料サービスでは仕事用の印象が弱くなりませんか?
料金だけでは、仕事の内容や得意分野は伝わりません。作品を確認でき、自分の担当と連絡先が分かることを優先しましょう。応募・取引先が形式などを指定している場合は、その要件を確認してください。
実績が少ない副業初心者は何を載せればよいですか?
仕事に関係するこれまでの経験と、自分で説明できる制作物から整理できます。自主制作や学習課題は区分を明記し、経験していない仕事を実績として載せないようにしましょう。
すでにSNSや作品集があっても必要ですか?
作品の場所と、対応業務・経歴・相談先が分かれている場合に、紹介用のページを用意する方法があります。現在のページだけで必要なことが伝わるなら、無理に増やす必要はありません。
ポートフォリオを作れば仕事が増えますか?
作成しただけで受注が保証されるわけではありません。相談を検討する人へ必要な情報を渡す道具として、営業や紹介の場面で案内し、質問された内容に合わせて説明を更新していきます。
次の相談に備えて、まず一つの実績から公開する
最初に想像した「何をお願いできますか」という質問に、今ならどのようなページを渡せるでしょうか。対応できる仕事を一文にし、それを裏付ける作品と担当説明を添え、相談先を用意します。
すべての実績がそろう日を待たず、公開してよい一つの仕事から整理を始めましょう。紹介するたびに説明を作り直す時間を減らし、今の自分の仕事が伝わるページを育てていけます。